あぁ…間違った…必要なデータだったのにゴミ箱に入れてしまった上に空にしてしまった…
こうなるともう戻せない… と思うのが普通だと思います。
ですが、”もしかしたら” 取り戻せるかもしれません。
EaseUSの「Data Recovery Wizard」を使って、失ったデータを取り戻してみましょう!
ゴミ箱から消えたデータなのに取り戻せるの?
ゴミ箱から消してしまってからどれくらい時間が経ったのかにもよりますが、ある程度は復活させることができるのです。
実は、
ゴミ箱から消す = データを見えなくして他のデータで上書きしてもいいよ
という感じなので、他のデータが書き込まれない限りは残っている可能性が高いのです。
そのため、残っているには残っているのですが、それを取り戻すために”できるだけ早く手を打つ”必要があります。
なので、消失に気づいた時点でパソコンで余分な操作はせず、データ復旧のことだけ考えて操作すると復元できる確率が高まります。
(もっと言うと即電源を切り、HDDを抜き出して別PCで復元作業するのが良いです)
なお、フォーマットしたディスクからも復元できる可能性もあります。
その前提で、今回はデータ復旧ソフトであるEaseUSの「Data Recovery Wizard」を使ってファイルを取り戻しちゃいましょう!
その前にEaseUSってどんな会社?怪しく無いの?
知る人ぞ知るという企業ですが、知らない方のために少しだけ説明を。
2004年に中国四川省で設立されたEaseUS Software(イーザスソフトウェア)は、データ復旧・バックアップ・パーティション管理などに関連する製品やサービスを提供している企業で、グローバル展開を行う中で日本にも進出しました。
数多くのユーティリティをリリースし、今や日本のソフトウェア関連メディア(Vector、窓の杜など)やAmazon、楽天などと取引をおこない、多くの顧客から信頼を得る企業へと成長しました。
私もEaseUSのパーティション管理ソフトを購入したことがあるのですが、思い通りのパーティション分割ができるので重宝していました。
パーティション管理ソフトのリンク先はこちら
https://jp.easeus.com/partition-manager-software/free.html
データやストレージの操作といえばEaseUSと言えるレベルでしょう。
EaseUS®の会社案内
https://jp.easeus.com/company/
EaseUS公式 ツイッターアカウント
https://twitter.com/easeus_japan
なんでData Recovery Wizardが良いの?
他にもデータを復元するソフトは、フリーを含めて数多くあります。
ですが、なぜあえてEaseUSのData Recovery Wizardをおすすめするかというと、
- UI(操作性や見た目)が分かりやすく、すばやく復元作業までこぎつけられる。
- サポートがしっかりしており、海外企業ながら日本語でのメール対応が可能である。
- 継続してバージョンアップが繰り返されており、復元の信頼性が向上している。
といった、他のソフトにはあまり見られない特徴があります。
長年の実績があるという意味合いでも、これを選んでおけばまず間違いないだろうという安心感がありますね。
少なくとも10年ほど前に買った国産復元ソフトよりは信頼できるレベル(笑)
EaseUSのダウンロードサイトへアクセス
まずはソフトをダウンロードする必要がありますので、以下にてアクセスしましょう。
購入版もありますが、復元容量が2GB制限の無料ダウンロード版を使うこともできます。
お使いのOSによってリンク先が異なりますので、ご使用の環境に合わせてダウンロードしてください。
Windows版 EaseUS Data Recovery Wizard Free 13.0
https://jp.easeus.com/data-recovery-software/drw-free.html
Mac版EaseUS Data Recovery Wizard for Mac Free 11.15
https://jp.easeus.com/mac-data-recovery-software/mac-drw-free.html
今回、当方Mac環境のため無料のMac版をダウンロードしました。
(Windows版と機能的にほぼ差異はありません)
インストール作業を行なう
Windows版であれば、ダウンロードした「DRW_Free_RSS_Installer_〜.exe」をダブルクリックしてインストールを進めていきます。
Mac版であれば、ダウンロードした「mac_drw_free_new.dmg」をダブルクリックしてマウントし、「EaseUS Data Recovery Wizard.app」をApplicationsフォルダーにドラッグしましょう。
実際に復旧作業を行ってみる
最初に起動した画面が上画像の通り。
使い方は簡単で、まず消えたデータのディスクドライブを選択し、右上の「スキャン」ボタンをクリックします。
すると「拡張機能がブロックされました」といったメッセージとともに、その拡張機能を許可する旨のウインドウが同時に表示されます。
これはデータ復旧ソフトである「Data Recovery Wizard」による挙動なので許可しても安全です。というよりも許可しないと復旧できません。
Macの「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」→「一般」タブの右下部にある「許可」ボタンをクリックしてください。
「許可」ボタンが押せない時は、左下の鍵マークをクリックし、パスワードを入力してから許可ボタンを押してください。
許可できたらシステム環境設定は閉じてもOKです。もう一度スキャンボタンを押せばスキャンが始まるはずです。
復元ファイルをスキャンする
復旧できるデータを探している間はこのようにスキャン中の画面が表示されます。
すくに目的のファイルが表示されれば良いですが、ない場合は根気よく待ってみましょう。
容量や場合によっては1時間単位でスキャンすることがあります。
完了すると、画面上部にいくつファイルが検出されたのか、画面左には場所のフォルダー構成、画面中央右はデータ一覧です。
フォルダーやファイル名の左にあるチェックボックスをONにして、画面右上の「今すぐ復元」ボタンを押せば復元できるのですが、あまりにも多すぎてどこに欲しいデータが有るのかがわかりませんよね。
そこで、ファイルの種類で絞り込みつつファイル名で検索する方法をとってみたいと思います。
復元ファイルを検索する
仮に「オルガンという名前のmp3を探している」体で作業を行ってみましょう。
画面左上の「種類」タブをクリックすると、左側にファイルタイプごとに分かれたリストが表示されます。
今回はmp3データを救い出したいので、「オーディオ」内の「mp3」をクリックします。
すると画面右側にmp3と拡張子がついたデータ一覧が表示されます。
この全部のファイルを復元するなら「mp3」のチェックボックスをONにすれば良いのですが、そこまではいらないのでキーワードで検索することとします。
画面右上の検索ボックスに「オルガン」と入力し、Enterを押すと…?
出ました!これが欲しかったファイル!!(…という体)
欲しいファイル名の左にあるチェックボックスをONにし、右上の「今すぐ復元」ボタンを押しましょう。
復元するデータをどこに置いておくかを選択します。
ここで注意したいのが、復元もととなるドライブと別のドライブに保存するべき点です。
もしこの保存によってたまたま復元したいファイルを上書きすることになってしまったら、復元できるデータもできなくなっちゃいます。
別ドライブ(USBメモリなど)を指定することをオススメします。
データが復元できているか確認する
きました!
保存した先にはフォルダーが生成されており、「EaseUSが復元したデータ (日時)」という名前となっているはずです。
さっそく中身を見ていきましょう。
おお、ありました…!
しかもご丁寧に当時の消えた場所とフォルダー構成が同じです。
そしてこのファイル、結構前に消したデータなんですよね。復元はもちろん早いほうが良いのですが、それでも復元できるとはかなり優秀ですね。
しっかりmp3は再生できます。
素晴らしいです…!
無料版と有料版って何が違うの?
無料版のData Recovery Wizardの実力がわかったところで、有料版はどこが良いのかを解説していきます。
公式サイトの比較表を参考に、Windows版とMac版を統合した一覧表を作成したのでご覧ください。
エディション | Free | Pro | Technician |
---|---|---|---|
価格 | 0円 | 8,900円 | 35,880円〜 |
復元可能データ制限 | 2GBまで | 無制限 | 無制限 |
削除、フォーマットした、アクセスできないデータを復元 | ○ | ○ | ○ |
Time Machineバックアップから復元 | ○ (Mac) | ○ (Mac) | ○ (Mac) |
削除、非表示、紛失したり、RAWパーティションからファイルを復元 | ○ | ○ | ○ |
システムが起動できない時にブータブルメディアからシステムを起動 | - | ○ (Mac) | ○ (Mac) |
データをクラウドまでに復元 | - | ○ (Mac) | ○ (Mac) |
既存のiTunesバックアップからiOS端末のデータを復元 | - | ○ (Mac) | ○ (Mac) |
永久無料の技術サポート | - | ○ | ○ |
ライセンス | - | 1台まで | 台数無制限 |
顧客に技術サービスを提供 | - | - | ○ |
期間中無料アップグレード | - | ○ (Windows) | ○ |
商用利用 | - | - | ○ (Windows) |
30日以内の返金保証 (返金ポリシーに基づく) | ○ | ○ |
無料・有料における特に大きな違いは、データ復元ができるファイル容量制限の有無、テクニカルサポートが受けられるといった点でしょう。
ちょっとした書類ファイルや音楽ファイルなど、数が少なく小さい容量のファイルを復元するだけならFree版で十分ですが、ガッツリ大きな動画データ、大量のファイル群を救出したい!となると、有料のPro版以上のエディションを購入する必要があります。
有料版を購入するにあたって確認したいこと
2GB以上のファイルを復元したい場合に購入する際、念のためにまずは無料版で復元したいファイルが検知されるかどうか確認しましょう。
いきなり購入して、いざ復元しようとしたら見当たらなかった・・・なんてことにならないようにしたいものですね。
無料版で欲しいファイルが表示されれば有料版でも問題ありません。
Macの有料版に関してはiOSバックアップからデータを復元することも可能
最近はiPhoneやiPadのバックアップをiCloudで行う人が多いため減ってきてはいますが、まだまだMacでバックアップしたい人もいるはず。
万一iPhone iPadのデータが消失してMacにバックアップが残っている場合、iPhone iPadでバックアップを復元してからデータを取り出すのも手間ですよね。
Data Recovery WizardではMacのバックアップデータから直接ファイルを取り出すこともできるので、手間を省くことができます。
こういったソフトは単体で購入するものがありますが、このソフトにその機能が付属されているのは何かと助かりそうです。
ただ、普段からMacにバックアップを取っておくことを前提としていることに注意してください。
どんなパソコンでも使えるの?
多少古いPCであってもほぼ対応しているはずです。
システム要件は以下の通り。
Windows版
- 対応ファイルシステム / FAT(FAT12, FAT16, FAT32), exFAT, NTFS, NTFS5, ext2, ext3, HFS+
- CPU / x86系以上
- RAM / 128MB以上
- ディスク空き容量 / 32MB以上
- 対応OS / Windows 10, Windows 8.1, Windows 8, Windows 7, Windows Vista, Windows XP, Windows Server 2019, Windows Server 2016, Windows Server 2012, Windows Server 2008, Windows Server 2003
- ハードディスクドライブ / HDD、外付けHDD、RAID、Zipドライブ、ペンドライブ、SSD、その他
- メモリカード / USBメモリー、メモリーカード、CF/SDカード、Microカード、各デバイスのメモリカード、その他
なんとも対応幅の広いこと。
15年前あたりのパソコンでも動作できる対応度で、XPにも対応しているのが凄いところ。
対応フォーマットについてもWindowsが対応している部分はもちろん、Linux向けのフォーマットであるext2, ext3にも対応していますね。
また、内臓ストレージだけではなく外付けやUSBメモリーなど外部デバイスにも対応しているので安心です。
Mac版
- 対応ファイルシステム / APFS、 HFS+、HFS X、FAT (FAT16とFAT32)、exFAT、NTFS
- CPU / 1GHz以上
- ディスク空き容量 / 32MB以上
- 対応OS / macOS 10.15(Catalina)、10.14 (Mojave)、Mac OS High Sierra、Mac OS Sierra、Mac OS X 10.11 (El Capitan)、Mac OS X 10.10 (Yosemite)、10.9 (Mavericks)
- 対応ハード / iMacやMacProなどのデスクトップ型、MacBookシリーズなどのノート型
- ハードディスクドライブ / HDD、外付けHDD、RAID、Zipドライブ、ペンドライブ、SSD、そのほか
- メモリカード / USBメモリー、メモリーカード、CF/SDカード、Microカード、各デバイスのメモリカード そのほか
Mac版も対応幅は広いです。
OSさえ対応していれば大体動くはずです。
対応ファイルシステムもmacOSで使われているものはもちろん、Windows向けフォーマットにも対応しています。
もちろんFusion Driveにも対応しているのでご安心を。
まとめ
このように、データ復元まわりに関して非常に多機能なソフトです。
もちろん確実にとまではいきませんが、ダメ元でも無料版から手軽に試せるのは大きいですよね。
何よりデータ復元を業者に頼むととてもコストがかさばります。
重要なデータなのでより確実に・・・となると業者の方が確実性は高いですが、個人で使う分には十分すぎますね。
また、Windows版とMac版の両方に対応している点が大きいです。一方しか対応していなかったら、WinもMacも使っている場合また別のソフトを探さないといけないので・・・
是非迷っている方はまずはお試しあれ。
Windows版 EaseUS Data Recovery Wizard Free
https://jp.easeus.com/data-recovery-software/drw-free.html
Mac版 EaseUS Data Recovery Wizard for Mac Free
https://jp.easeus.com/mac-data-recovery-software/mac-drw-free.html