2019年6月4日 AM2:00、ついにAppleから待望の発表がありましたね!
事前の噂では、iOSのダークモードの実装、iTunesの終了、ボリューム表示が画面右上の邪魔にならない場所に移動、iOS・macOS・watchOSの新バージョン発表、そしてまさかのiPhone SE2登場?といったものが。
噂の結果、今回はどんな発表があったのか整理してみましょう!
かなり盛り沢山な発表となりました…!
ソフトウェア関連
iOS 13
大本命!な方も多いと思いますが、やはりというかiPhone、iPad、iPod touchの新バージョンOSが発表です。今秋リリース予定。
ちなみにですが、iPhone 6s以降(SE含む)のみ対応なので、iPhone 5sと6はついに切り捨てられました。
新機能の例は以下の通り。
- ダークモードの追加 (操作画面が全体的に暗くなる)
- (まずは米国で)マップアプリにストリートビューのような機能を追加
- 「Sign In with Apple」機能 (Apple IDだけでいろんなサイトにログイン)
- ミー文字のメイクなどのバリエーション強化&スタンプとして送信可能に
- カメラで照明の強さ等が調整でき機能強化。写真の年別月別表示の刷新
- Apple純正イヤホン「AirPods」からSiriを使ってメッセージ送信が可能に
- Siriがよりスムーズな発音をするように
などです。
特に興味深いのはダークモード追加とSign In with Apple機能ですね。
ダークモードって?
ダークモードは色々な画面において、白ベースの背景だったものが真っ黒となって表示することができるモードです。
これにはメリットがあって、まず暗所での目の負担が軽減されること、そしてバッテリーの節約です。暗い場所で眩しくならないのは分かりますが、バッテリーの節約とは?
iPhone X以降、ディスプレイにはXRを除いて液晶の代わりに有機ELを採用しています。液晶は常にバックライトを発光させていますが、有機ELは黒の表示部分はそもそも発光しない仕組みになっているのです。
つまり、普段から黒ベースのダークモードに設定していると、余計な発光を抑えられるので結果バッテリーを節約できるというわけです。
Sign In with Appleってなんだ
さいんいんういずあっぷる…?なんのこっちゃかもしれませんが。
例えばいろんなWebサービスでログインするときって、Googleアカウントを使ってログインする、Yahoo IDを使ってログインする、Facebookを使って… LINEで… というのを見たことがあるかと思います。
それの「Apple IDでログインする」バージョンが始まりますよということです。
そのサイトでわざわざIDとパスワードを一から登録しなくても、既に持っているそのApple IDでうちのアカウント作れますよーってことですね。
iPad OS
その名の通り、iPadの新OSです。
今までiPhoneと共通で「iOS」と呼ばれていたのが、ついに分離した形です。
今回のアップデートで、より「パソコン」に近くなったのではないでしょうか。
もう大きくなっただけのiPhoneと言わせない!
- ホーム画面に常にウィジェットを表示できるように
- 同アプリを2つまでウインドウ表示できるように
- 標準アプリ「ファイル」でネットワーク共有しているファイルにアクセスしたり、ZIP圧縮ファイルを扱えるように
- Safariにダウンロードマネージャー機能が付きMac版に近いものに
- マウスと接続するとマウスカーソルが表示
…うーむ、これもう”パソコン機能つきのタブレット”から”タブレット機能つきのパソコン”になったのでは…
標準アプリ「ファイル」の強化
今までもiPadに入れているデータはコピーできたり、好きなアプリで開いたり、保存したりできたのですが、さらにネットワーク上で共有されているファイルも扱えるようになりました。相手がWindowsだったとしても、です。
もうMacのFinderにかなり近くなりましたね。
Safariにダウンロードマネージャーが!
ファイルを扱える自由度が増すということは、この辺も強化しないとね♪
Mac版のSafariの右上に表示されるあのダウンロードマネージャーが、iPadにもやってきます!
ダウンロードの履歴や進捗の確認、ダウンロードしたファイルを開くこともできちゃいますね。これ本当嬉しい機能です!
watchOS 6
Apple Watchをお持ちの方、そして女性の方にも朗報です。
また意外な新機能が追加されますよ。
- 新しい盤面の追加
- 新アプリ「オーディオブック」「ボイスメモ」「電卓」の追加
- AppStore for Apple WatchによりApple Watch単体でもアプリ追加可能に
- 振動(TapTic)によって時刻を教えてくれる機能
- 「Activity Trends」機能によって継続的な運動状況を管理できるように
- 「Cycle Tracking」機能によって月経周期を学習しAIによって最適なアドバイスを受けられる
- 周りの騒音環境をデシベル単位で測れる機能
といった感じで、実用的なアップデートとなっているのではないでしょうか。
新しい盤面、楽しみですね。
また、女性に役立つであろう「Cycle Tracking」機能は月経周期を学習した上でAIがアドバイスをしてくれるとのことですが、Appleはそのプライバシーは確保すると述べており、またiPhoneでもその機能は使えるとのことです。
macOS Catalina
Macの新バージョンも発表されました。
macOS Catalina(キャタリナ)。バージョンは10.15です。
これもいくつか変更や追加が加えられていますね。
- iTunesを廃止し、代わりにMusic、Podcast、Apple TVアプリに分割
- 手持ちのiPadをMacのサブディスプレイ化する「Side Car」
- オフラインやスリープでも大丈夫!iPhoneを探す「FindMy」
- iPad用アプリをmacアプリに移植できる「Project Catalyst」
iTunesをMusic、Podcast、Apple TVに分割
「Side Car」でiPadをサブディスプレイ化
これ、サブディスプレイのサードパーティアプリが危うい予感…
いやめちゃくちゃ便利な機能ですよ!手持ちのiPadがMacのモニターの一部になる上に、Apple Pencilにも対応しているので液タブとしても使えちゃう!
Macのお供にiPadがあれば市販の液タブは不要な時代がくるのか…!
ちなみにiPadアプリをmac向けに移植できる「Project Catalyst」機能ですが、この機能のおかげでTwitter社が「これでmacOS Catalina向けに早めにTwitterアプリを提供できる!」とツイートしています。
tvOS 13
これはApple TVを持っている方向けのアップデートです。
今回、マルチユーザー機能が導入されるため、家族内の人に合った内容(例えば次に見るビデオはこれ!が各個人の履歴に基づく)が表示されるようになります。
さらにゲームをする方に朗報!Xbox One SやPS4のコントローラーと接続できるようになっちゃいます!
ハードウェア関連
Mac Pro (とモニター)
うん、これは性能にびっくり。
本当に最強のスペックが登場しちゃいましたね。
まずこの見た目。
おろし金と呼ばれるのも納得ですし、模様が精神衛生的に良くないなんて声もちらほら(笑)
でもよく考えられていて、上の取っ手をキュッと90度回して上に引き上げるだけで内部をいじることができます。
そんなMac Proのスペックは以下の通り。
- CPU … 最大28コア Intel Xeon
- メモリ … 最大1.5TB (!?)
- グラフィック … グラボ最大4枚接続可能 (Radeon Pro 580X〜)
- 電源 … 1,400W (!?)
どれくらい早いかと言うと、旧モデルのMac Pro(12コアモデル)と比べた場合、Photoshopでのフィルターを適用させる速度が4.2倍ほど早くなったそう。
音楽制作もトラック数を1000くらい挿入しても問題ないくらい。
メモリの最大搭載量が1.5TBはえげつない。約1500GBって…僕のiMacでも40GBでかなり余ってる方なのに…
いやー恐ろしい。
で、モニターも色々すごいです。
なんと6Kディスプレイ「Pro Display XDR」です。4Kの一回り上の5K、そのさらに一回り広い空間です。
映像を扱うとなれば目に入る情報量がとても多くて便利そうですね… 想像つかない。
さてお値段ですが…
Mac Proが約65万円〜、6Kディスプレイが約50万円、しかもディスプレイのスタンドが別売りでそれが約10万円となっております。
お値段も、とてもびっくりです…
これらも今秋発売予定です。
まとめ
駆け足になりましたが、ざっとこんな感じです。
その他の情報としては、iPadでもゲームコントローラーが使えるといった情報や、iPhoneの音量変更時の表示が左端に移動したなどといった細かい部分もちょこちょこ流れてきています。
なお、Appleの基調講演WWDC 2019の映像は公式サイトで公開しています。
Apple Special Event. June 3, 2019.
https://www.apple.com/apple-events/june-2019/
今回はここまで。